オモシロキコトモナキ世ヲオモシロク-ケロッグ1年留学日記

外資系コンサル、日系金融機関、インドでの国際機関を経て、2012年6月からKellogg school of management1年プログラムに留学している男のつぶやき。アメリカ時々インド。2013年6月には卒業したいと思っている。

スターバックス社長ハワードシュルツ講演

お久しぶりです。いよいよ卒業式までに1ヶ月をきりました。

さて先日はStarbucksのCEOでもありChairmanでもあるハワード・シュルツ氏がKellogg Leadership Awardを受賞し、その授賞式でKelloggで講演してくれました。ミーハーな?Kelloggの学生でOLCという一番でかい部屋はほぼ満杯で、サテライトの部屋まで用意されているとのうわさ。

リーダーシップというテーマを軸に彼が子供の頃貧しかった時代から、シアトルで4店舗しかないスターバックスに入社した話、そして一度CEOをやめ、そしてまた2008年に戻ってきたときの話までしてくれたのだが、その話がまさにアメリカンドリームを体現していて、何よりも「スターバックス」というブランドを背負って大きくしてきたことが彼のスピーチをさらに力強くしていた。

おいらは知らなかったのだけれども、スターバックスはパートタイムを含む全従業員に健康保険を含めた福利厚生を提供しているんだそうな(一部海外では例外あり)。そしてこれは自分が小さい頃貧しかったときの経験から来ているんだそうな。小さいときに父親が仕事で怪我をし、その日に解雇され保険も何もない状態だった。そんな父親のような目にあうような人を一人でも少なくするために会社を作る。2007年前後の経営が厳しいときでさえ、その思いやコアバリューを大事にしている。

また彼がCEOに戻ったときに一番最初にやったことが、不採算店舗のシャットダウンとともに、店長など「人」への投資だった。そんな彼は講演の中で、「人に投資しないでどこに投資するのが一番効率的なんだ?」といっていた。

当然「人」への投資だけが彼の経営手腕ではないし、国際化へのかじの切り方など戦略的、オペレーション的にすぐれた才覚があるのだろうけれども、一方で「人」を大事にすることが、働いている人からファンをつくり、またそのファンが顧客を生み出すといったような、ひとつのスターバックスの競合優位のサイクルを生み出しているのだろうとも思う。

そんなハーワードはずっと、「自分の信念を貫け、自分がやりたいことを仕事にしなさい」と言っていた。「夢がかなうかどうかはどれだけあなたが強くそれを望むかだから」と。あと一ヶ月で、また社会に戻る。自分の信念を大事に生きて生きたい。机の上でもいろんなことをこの学校で学んだけれども、それが一番この学校で学んだことかもしれないなと思う。