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オモシロキコトモナキ世ヲオモシロク-ケロッグ1年留学日記

外資系コンサル、日系金融機関、インドでの国際機関を経て、2012年6月からKellogg school of management1年プログラムに留学している男のつぶやき。アメリカ時々インド。2013年6月には卒業したいと思っている。

MBA授業の方法論

Kelloggは基本的に水曜日がお休みで、たまりにたまったケースを読んだり、レポートをかいたりひなたぼっこをしたりしていまう。

さてBusiness strategyという授業がお気に入りなのだが、彼の授業の進め方などがすごくアメリカの学校ぽいなと思ったことがあるので書いてみる。これがいわゆる「ケースメソッド」とかっていうやつかと勝手に納得。日本の大学までの経験と比較して書くけれど、おいらはドメ文系出身なので当然比較の対象として違うよーというのもあるかもしれません。理系の研究とかは違うのかもしれない

①「答え」よりも「問い」やプロセス
Kelloggの授業でも予習でもいくつかの問いがあってそれに答える形で授業が進んでいく。が「問い」そのものをどう組み立てるのかであったり、どの思考のプロセスをとるのかということに時間を使えという。授業中もいろんな角度で問いを立てれたかどうか、どこまで深くその問いを組み立てられたかを問われる。

ファイナンスの授業などでも「答え」が先に配られてたりする。その上でファイナンスの教授は「答えなんてどうでもいいし、その裏にある公式やプロセスを徹底的に手を動かして覚えろ」という。

戦略を中心にしたビジネスに「答え」なんてものは存在しておらず*1、どれだけより高い精度で仮説を実行できるのかというものなのだ。教授の言っていたのが印象的だった。「仮に同じ立場で同じケースであっても、時間軸も違えば確実に答えが違う。そもそもこのケースの主人公と君たちが違うだろ」というし、「君たちの仮説のほうがうまく説明できることもあれば、僕の仮説のほうが説明できることもある。大体僕のほうが精度がいいから教授なんだが・・あはは」と言う。

高校までの日本の受験勉強とはまったく別のアプローチなのだと思う。東大の受験はちょっと似ているけれども、「問いをどこまで広く深く立てられるのか?」こそが重要なのである。

②不確実、不十分な情報の中で解く
ケースというのを読んだことのある人はわかるが大体は物語調になったりしていて、意思決定のための情報が十分ではないこともおおい。「グーグルでほかの情報を入手するな」と彼はいう。「世の中には情報がありすぎかなすぎのどちらかで君たちは意思決定するしかないんだから」と彼は言う。

これもあまり日本の受験勉強とは違うのではないかと思う。与えられた条件で解けないとわかるとヒステリックに「問題が悪い」と攻撃したり、「解けない」と投げ出したりする。こっちではむしろ「解く為には何をクリアにしないといけないのか?」こそが問われるのだ。

③復習よりも予習
日本のように何から何まで授業の中で公式を教えてくれるということはなく、基本知識は理解しているという前提で授業がスタートする。一方で授業がはじまって一週間だけれども楽しようと思えばいくらでも楽できるなーというのが所感。コールドコール*2だって激しいし、グループワークや手を動かさなければいけないことも多いので緊張感は高いけれども単位をとっていくだけを考えればいくらでも手抜きができる。

が、授業自体は自分の仮説を試す場所として設計されており、予習していないと授業が意味をなさない。ぎりぎりまで自分の頭の中で考えて、授業の中でクラスや教授に試してみる。MBAの教授はTeacherではなくNavigatorであり、こういった仮説をうまく質問していく中で誘導し、最後の最後でかちっとピースをはめていく。教授同様、生徒もしっかり予習をしてしかも授業の場で発言しなければ、自分の中で「かちっ」とピースをはめる中まで持ってこれない。

日本の大学のときは授業の中で行われていたことをいかに反復して落とし込むかというのが重要だったけれども、Kelloggでは逆で自分の仮説をいかに授業に落とし込むかこそが重要なのだと思う。とはいえ復習や宿題も結構多いので、復習より予習とはいえないのだが笑。

アカデミックに関していえば、どこまでも自分次第なのだと思う。ケースをどこまで深く読み込むのか?もそうだし、ほかの事例にどう当てはめるのか?単位をとるだけでなくどこまで思考を深められるか?その上での質問に関しては教授のレスポンスは早いし、どんどん学びを深めることができる。

とここまで書くと、アプローチ自身は非常にコンサルのときの思考方法に近い。いろんなケースでいろんな思考法を試すことができるというわけ。これを母国語ではなくいろんな連中とぐるぐるシャドーボクシングするというのがMBAの授業。
言語面もあり思考が深いところまでいかなかったり反応が遅れたりするけれどもこのシャドーボクシングに本気で取り組もうと思う

*1:ファイナンスや会計などのハードの科目の限定的な質問においては答えがあるだろうが・・

*2:いきなり授業中に教授から名指しであてられる