オモシロキコトモナキ世ヲオモシロク-ケロッグ1年留学日記

外資系コンサル、日系金融機関、インドでの国際機関を経て、2012年6月からKellogg school of management1年プログラムに留学している男のつぶやき。アメリカ時々インド。2013年6月には卒業したいと思っている。

KISAN First①ーsocial start up?

さて何しにインドに来ているかというとのんびりしに来ているのだけれども、この休暇を結構使って今立ち上げをしている組織の調査にもきているわけです。

KISAN Firstというチームで事業を立ち上げようとしているのを手伝っています。元はKelloggの卒業生が始めようとしている事業で、簡単に言うとインドの零細農家の人たちと一緒にジョイントベンチャーを立ち上げ、食品加工事業にすることで収入を安定させようともくろんでいて、数人のKelloggの同志たちとえっちらほっちらやっとります。

Kelloggの卒業生でもあり、KelloggのSEEKプログラムでも「今年の社会企業家」みたいなのに選ばれているのですが、MBAインターンでインドのPEで働いていたときに、目の前の零細農家の方が収入が安定せず時に自殺にいたるケースなども珍しくはない現状を見て、卒業後のキャリアをこの事業の立ち上げに費やすことを決めたそうです。期せずしてインドの国際機関でインターンをし、アジアでの消費財・小売・食の分野で何かできないかと思っていたおいらがたまたま人づてで紹介してもらい、一緒に事業の立ち上げに関わらせてもらうようになったというわけ*1

個人的にいいなと思っているのは、あくまで「事業」にこだわっていること。いわゆる社会事業だといわれ、当然零細農家の方を助けたいという社会的課題を解きにかかっているのですがあくまで「事業として成長」アプローチを真剣に考えているのでやりがいがあります。以前も書いたかもしれないけれども、このソーシャル分野には「価値の創造」と「価値の分配」の2つのアプローチがあってどちらも重要なのだけれども、おいらは前者の人間なのでどんなにSocialといわれても前者のスタイルを崩さない今のCEOを尊敬しているし、ここにこそ事業の面白みがあると思っていて、一緒にやれてよかったなと思います。

と同時に最近強く感じるのは事業の立ち上げの一つ一つの要素がMBAで学んだすべての要素だったり、過去の経験につながるということ。当たり前だけれどもマーケだろうがオペレーションだろうが、ファイナンスだろうが一気に問題を解かなければいけない。たった1学期間だけれどもやはり基礎をしっかり固めたおかげかどんな課題に関しても一定の知識の戻りができるようになった気がします。こういう知識的な喜びと同時に事業を立ち上げていると色んな人が助けてくれ、そしてその中でネットワークが広がっていくのが本当に面白い。この活動を始めてから、事業に関わっている人だけでなく、ほかのMBAで社会事業に興味のある人などとも話をするようになったり、インドやアジア関連の友人がまたできてきたりと本当に感謝感謝です。またどこかでこのブログでも報告できればいいなと思っています。

*1:個人の関心は日本企業がこの分野でアジア、グローバル戦略を拡大するのを将来的にはドライブしたいと思っています。またしょうもない留保ですがKelloggのプログラムの一環?で卒業までの期間手伝っているという感じです。