オモシロキコトモナキ世ヲオモシロク-ケロッグ1年留学日記

外資系コンサル、日系金融機関、インドでの国際機関を経て、2012年6月からKellogg school of management1年プログラムに留学している男のつぶやき。アメリカ時々インド。2013年6月には卒業したいと思っている。

Spring Quarterの授業を決めた

春の訪れとともに冬学期も終わり。おいらは今回試験がないのでこれで本当に終了です。

さて以前も書いたのだけれども、おいらにとって最後の授業になる春学期の授業のビッドの結果が出たので書いてみようと思う。以前書いたように失敗したのだが汗、結果としてR2でとりたい授業をとりかえしたりできたので、理想的な感じになった。色々悩んだのだが、最後の学期自分が今までやってこなかったことをしっかり学びたいと思い、Financeや組織論・ソフトスキルのようなものを多くとろうと思って下記のチョイスにした。

①Global Governance of Private Companies

様々な業態におけるグローバルな組織のつくりかた、運営の仕方などを学ぶ授業。プロフェッショナルファームのようなパートナー組織から事業会社を含めかなり幅広く様々な組織の設計、ガバナンスを学ぶ。

ぶっちゃけあまり最初はとろうと思っていなかったのだが、International businessのMajorが欲しいというかなり邪な理由で見つけたのだが、今学期も含めて「組織の作り方」みたいなテーマはつくづくと大事だなと思ったのと、「日本発グローバル企業をつくりたい」という自分の夢を考えると、どういう風に組織を設計し、運営していくのかひとつの学びになるだろうと思う。実際に組織論をビジネススクールの中でどのように教えているのかも気になる。また名前のとおり、グローバルな文脈の中での組織論であり、米国流だけではない、組織論が学べるといいなと思う。

②Private Equity and Venture Capital

名前のとおり、Private Equity/Venture Capitalについて学ぶ授業でひたすらCaseをといていく。Finance Decision(FinD)という今学期とった授業で基本的なCorporate FinanceのCaseへのあてはめは勉強してきた一方、PEやVCの投資などは少し学び足りなかったのでせっかくなので学んでみようと思った次第。たとえばLBOなどのケースを取り扱った際もコーポレートな目線での議論が多く、投資家の目線で見たときの議論は少なかったのでこの授業でそのあたりを学べるといいなと思う。前職までにおいてこうした投資家の皆さんと付き合うことも多かったのでこのあたりの感覚を自分の中に持ちたいというのもある。

また正直FinDのグループワークの中でやはりFinanceの授業になったときの議論においてはまだまだ厳しいなという気持ちもあり、自分をストレッチする意味でもとろうと思う。

③International Finance

これまたFinanceのクラス。今までKelloggの中ではCorporate Financeをメインにとってきたけれども、為替、金利などの国際金融などの少し趣の異なる授業。またグローバル企業において、どうやって為替や金利リスクをヘッジしていくのかを学ぶという目線でもきわめて面白いと思う。正直まったくやったことのない新規分野なのでがんばろうと思う。

④Cross cultural negotiation

実はKelloggはNegotiationなどの授業が有名。これとは別にNegotiationという授業があったりもする。こちらはインターナショナルでのケースをメインに取り扱っており、毎回授業、授業の外でひたすらNegotiationをしていく。

冬学期もそういう授業をとりたいと思って勉強してきたというのもあるけれども、実際の授業の中で手や足を動かす授業をなるべく多くとりたいと思っているし、そういう体で覚えたものが社会に戻ったときに役に立つと思っている。

自分の英語力の「成長」を最後に試す意味でもいい授業かしらと思う。

⑤Consumer insight competition

なんとKelloggのIndependence study(自分たちで研究テーマを選び、自分のプロジェクトを単位換算してもらう授業の総称)に選んでもらい、ある消費財の企業様相手に新製品プロジェクトをさせていただくことになった。ありがたいものです。

この授業は上記の少し変形系で同じトピックでKelloggの中から4-5チームほどが選ばれており、Competitionの形で競い合い、最後の10週目に実際のクライアントに対してしてプレゼンをし評価されていくというもの。

授業を通じて様々なリサーチメソッドを現場の第一線の人から叩き込まれながら、対象セグメント相手に顧客調査を行うというもの。ここで学んだMarketingを最後の集大成にすべくがんばろうと思っている。

 

いよいよ最後になってしまった。まだまだとりたい授業はいっぱいあるけれども、自分が絶対にとりたいと思っていた授業は結構とれた気がする。満足。最後までしっかり勉強させてもらおうと思います。

「チームワーク」とかってやつ

冬学期を通じて一番学んだのはこの「チームワーク」とかってやつな気がする。正直言うとおいら個人は元々グローバルな場での会議であったり組織運営だったりという経験もあったし、こういうのはとても得意なほうだと思っていたのでチームワークを学べるとかっていってもどれほど学べるのかいなとあやしんでいた部分も多かった。

今学期は自分の自信を失うくらいいろんなチームで苦戦した。Kelloggの生活に慣れてきたり、英語力が向上してきて自分のいいたいことなんかもより出てきたというのもあるのかもしれないけれども、「なんでこんなことになるのだろう」というくらいもめることが多かった。みんな社会人として立派に名だたる会社でぴかぴかのキャリアを歩んできたやつがである。結果すごい数今回は「どんぱち」した。

 

Diversityだからとかそういうのではないような気がするし、けしてみんな「仕事ができない」からでもない。

その1は「ボスがいないから」だと思う。4人なり5人なりがKelloggではチームを組むのだが、当然ボスがいるわけでもなく、フラットな関係性の中で問題を解いていく、またその中では当然知識やスキル、はたまた英語力の差がある中で、またKelloggの場合全てのクラスが別のチームを組まされるので、そのたびに意思決定プロセスを作り上げないといけない。これは思ったより大変である。一方でKramer教授が前の授業でいっていたことを思い出すと、「通常の企業の場合、君たちはチームを選べない。選ばれたチームの中で最大のアウトプットをださないといけない。それを君たちはここで学ぶんだ」というのを体現しているような気もする。

その2は、同じ企業や産業ベースでの仕事のやり方がいかに身にしみているのかと思う。おいらはお客さん商売をしていたし、色んな企業文化に合わせて、問題解決をしていくことが得意だと思っていたけれども、一方で今まで一緒に働いていた人たちがどれほど自分にとって快適で哲学を共有していた人なのだと気づいた。おいら個人としてはあまり国とかではなく、育ってきた企業文化やチームの文化が大きくその人のマネジメントスタイルと左右している気がする。

そして自分のマネジメントのクセのようなものがよくわかった。どういうとき自分はワークするのか?どういう人の巻き込み方をクセにしてするのか?どういう人とは働きやすく、どういう人とは働きずらいのか?そんでもってこんなもんは日本語であろうと英語であろうと変わらず「自分」のスタイルだってことも。てかおいら結構きれやすい。

「チームワーク」っていろんな学校がいっているし、それってなんだろうと思うこともあるけれども結局「自分を知る」ってことなのかもしんないなと思う。そしてその機会をうまくつくってあげるのが上手なのがKelloggなのかもしれないなと思う(他の学校もいい学校はあると思う。)来学期もこういうとこを意識して、自分のマネジメントのやり方の幅を広げていったりできるといいなーと思う。